「美」というのは日本人の心に大きな心象風景をつくる大切な概念であることを故人のことばを通して改めて知ることができました。完全さよりも不完全さの中に、乾いたものより潤ったものの中に本来の日本人の精神性が培われてきたものだと思いました。フェノロサの話で夢殿の救世観音を思い浮かべました。新鮮な気持ちで聴講することができました。ありがとうございました。今後も先生の講義に期待しております。
〝「美」は生きていく上で必ずしも必要なものではない″〝近代以前の日本には「美」という言葉ないし概念は存在しなかった″という問いに、美とは何かを強く考えたいと思いました。藤田先生のご講演から、日本文化の中では、未完成、不完全なものの中に美を見出してきた歴史があることを学びました。本当の心の安らぎの中にこそ真の美があるということも感じました。また、日本は自然と芸術が一体化している、つまり物と一対になれることにより現れる「美」を生み出してきたことも学びました。物の真実を知るには、自分の心をせめないといけないというお言葉から、まわりの評価ばかりを気にしている自分を見返しました。心を開放し、物に心が入り込んで感じていけるような自然体の生き方をしていきたいと思いました。藤田先生のお言葉のひとつひとつが心にしみました。藤田先生の直接のご講演をお聞きできる恵まれた研修講座を受講できましたことを心よりお礼申し上げます。
美のとらえ、あり方について丁寧にご教授いただきました。茶の本にある「真の美はただ不完全を心の中に完成する人によってのみ見出だされる」という言葉に出会い子ども観にも通じるものがあるなと思いました。また、芸術観の違いについても学ばせていただきました。ありがとうございました。引き続き藤田先生にお願いしたいと思います。
普段、日常にかまけて、例えば藝と芸の漢字表現も認識せずに、旧漢字・新漢字の相違としか理解していない。恥ずかしい限りです。様々な事象に対し、一つ一つ真に何を意味しているのか、特にそのコンセプトは何かをもっと真剣に追及すべき、事象(当然選択はしますが)の追求をしていくべきとする本当に良い機会でした。生きがいにつながります。ありがとうございました。